2019年3月23日(土)『おせっぺとみおか2018』成果発表会を開催しました。
5年目の活動を終えた『おせっぺとみおか』、これまでと同じやり方の活動では一旦の区切りとなることから、5年間の活動に関わった聞き手の学生たちをはじめ、話し手、サポーター、講師の先生方など、たくさんの方々に来場いただきました。『おせっぺとみおか』を通し、対話を重ねる中で富岡町に触れ、自分とも向き合うこの活動は、参加者全員にとってかけがえのない時間を共有できるものでした。
この成果発表会は、そんな時間を共に過ごし、影で支える学生サポーターを中心に、どうやったら富岡町らしさ、『おせっぺとみおか』の良さを伝えられるか考えながら準備を進めました。約一年かけて取り組んできた「聞き書き」による作品づくり。その集大成である成果発表会の様子をご紹介します。
<当日のプログラム>
1. 開会の挨拶
2. 学生サポーターによる『おせっぺとみおか』の活動紹介
3. 「聞き手」による成果発表と作品集の贈呈
4. 参加者に聞く、聞き書きのこと、町のこと
5. 講師、アドバイザーの先生からのコメント
6. 閉会の挨拶
学生サポーターによる『おせっぺとみおか』の活動紹介
「聞き手」を支えてきた学生サポーターの視点で、町や活動の紹介を行いました。今年度はこれまでに「聞き手」としても参加したことのある学生サポーターが多く、一つの作品に仕上げることの大変さを知っているからこその苦労や達成感が伝わる報告となりました。
「聞き手」による成果発表と作品集の贈呈
「聞き手」の学生からの自己紹介や作品のポイント、そして「話し手」へのメッセージなどの発表がありました。
同じ富岡町民である「聞き手」と「話し手」だからこそ通じる話や雰囲気があり、発表の中では「私たちにしかわからない言葉で上手に表現してくれたので、その部分を大事に書かせてもらった」と話す子もいれば、「どこ読んでほしいとかじゃないんですけど、富岡町は経済成長しても、ずっと変わらない。貧しいときでも、相手を優先したり、優しい人がたくさんいることも感じてほしい」と話す子もいました。
発表の最後には、いろんな人の想いがつまったその作品を、話し手一人ひとりに手渡ししました。
参加者に聞く、聞き書きのこと、町のこと 聞き役:下村 健一 先生(元TBS報道キャスター)
3人の話し手と聞き役の下村先生、そして会場のみなさんを巻き込んで、町や『おせっぺとみおか』の活動、そして今度は「聞き手」のみんなへのメッセージを語り合いました。
今年の話し手は、60代、70代、80代の3人。それぞれの時代の町の様子を聞くだけでも、富岡町の移り変わりがわかり、会場内でも大きくうなずく人、へぇそうなんだ~と興味深く聞いている人、様々な反応がありました。
セクションの最後には、この活動のこれからにもつながるお話もありました。若者たちだけで背負うにはとっても大きい町の未来、中には「あんまりプレッシャーかけないで」という話し手もいました。
けれど、同じ町の先輩たちが作り上げてきた町の姿を若者たちが聞き書きを通して受け取り、つないでいくこの活動は、これからの富岡町の未来を考えていく上でとても大切な一歩につながると感じました。それぞれの世代にできることを、一つずつ積み重ねていくことが大切であることを改めて感じた発表となりました。
活動を支えてくださったみなさま、1年間ありがとうございました。
今後の『おせっぺとみおか』はかたちを変えて活動を継続していく予定です。これからも応援よろしくお願いいたします。
text:『おせっぺとみおか』事務局